読書

佐々木幹郎『やわらかく、壊れる 都市の滅び方について』

 詩人の佐々木幹郎みきろうが、都市についてつづったエッセイ集。関西の出身だった著者が見た東京の下町、かつて中野にあった東洋一の刑務所とその解体の様子について、関東大震災と阪神淡路大震災、ネパールの山岳地帯への旅行、湾岸戦争後に訪れたイラン...
近代遺産

【福岡県】志免鉱業所竪坑櫓 町中に聳える近代化のシンボル、現存する国内唯一のワインディングタワー

 今回紹介する福岡県の「志免しめ鉱業所竪坑櫓たてこうやぐら」は、廃墟マニアや、産業遺産好きの間では有名なスポットで、廃墟に興味を持ち始めた頃から、いつか訪れたいとGoogle mapに保存していた場所だった。 そんななか、先日仕事で九州に...
米文学

ポール・オースター『ムーン・パレス』 月と荒野とアメリカ 忘れがたい感傷を残す青春小説

 近況、ポール・オースターとの出会い   昨年2025年は就職して社会人になったことで生活が変化し、本を読む時間が減ってしまった。新刊などもまったく情報を追えていないので、好きだったミステリ分野さえ最近の動向が分からず、読書の界隈か...
廃墟

【宮城県】気仙沼港の歓楽街夢の跡 密集するスナック店の廃墟

 前回のホテル望洋に引き続き、友人と行った気仙沼廃墟巡りの続きである。  気仙沼港のすぐ近くに、スナック店がたくさん集まっていた建物の廃墟が気仙沼にあるらしいという情報をネットで入手し、二つ目の目的地はそちらへと向かった。  ...
廃墟

【宮城県】気仙沼湾を望むレトロな廃墟ホテル ホテル望洋 

 昨年の11月、大学時代の廃墟の好きの友人と一緒に、気仙沼へ廃墟巡りに行ってきた。そのメインの目的地のひとつが、こちらの廃ホテルだった。  ホテル望洋。 その名の通り、気仙沼湾の海を望む丘の中腹に建てられた観光ホテルである。 ...
路上観察

”工場萌え”のテラリウム 路上配管観察の世界

 路上観察者は、路上で見かける様々なものを観察し、収集する。観察の対象は、マンホール、トマソン、看板、張り紙、信号機、室外機など、観察者によって様々である。マンホールやトマソンなどは今や路上観察の代名詞といえるほどで、多くの観察者が目にと...
レトロ建築

【岐阜県】JR岐阜駅前の廃墟のようなレトロアーケード 中問屋町

 先日仕事の出張で初めて訪れた岐阜で、気になる場所を見つけた。  岐阜駅は、JRの岐阜駅と名鉄岐阜駅がごく近い距離にある。名鉄岐阜駅の大通りは、脇に新しいお店が並び栄えている一方で、JR岐阜駅前のほうはややさびれていて寂しい印象だっ...
米文学

リチャード・ブローティガン『西瓜糖の日々』② ドリームコアへと続く”どこでもない場所”へのアメリカ的ノスタルジー

 前回の記事で、リチャード・ブローティガンの、西瓜糖でできた別世界のことを書いた詩的幻想小説『西瓜糖の日々』を紹介した。西瓜糖の世界は、我々の世界とは別の秩序で作られる風変りな世界だが、優しくてどこか懐かしい。その本質が、「過度な感じの欠...
米文学

リチャード・ブローティガン『西瓜糖の日々』① 微妙な均衡で保たれた西瓜糖の残酷で優しい世界

●『西瓜糖の日々』の透明な世界  『西瓜糖すいかとうの日々』(藤本和子訳)は、アメリカの詩人・作家であるリチャード・ブローティガンが1964年に書き上げた、短く断片的な章からなる詩的幻想小説である。 西瓜糖(Watermelon s...
廃墟

【東京都】港区に残る廃鉄橋 晴海橋梁の過去と現在

 東京都港区のタワーマンションが立ち並ぶ湾岸地帯に残されている廃鉄橋、晴海橋梁はるみきょうりょうを、7年ぶりに訪れた。  晴美橋梁は、豊洲市場の近くの晴海運河にかかる鉄橋である。東京都の臨港線である晴海線で1989年まで使わ...
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